エンジンのベルトの交換と種類について
自動車のベルトと聞いてまず最初に思いつくといえば、大抵の方がタイミングベルトと答えると思います。
それほどに自動車において重要な部分と言えるのです。
その他にも、パワーステアリングベルト、エアコンベルト、ファンベルト、オルタネーターベルトといったものがありますが、ここではよりエンジンに直結した役割を果たすタイミングベルトを紹介していきたいと思います。
タイミングベルトを理解する①-役割-
タイミングベルトとは一体何なのか知っていますか?
タイミングベルトとは、クランクシャフトとカムシャフトの回転を一致させ、エンジンの点火やバルブの開閉などを正しい時期に起きるようにする役割を持っています。
タイミングベルトを理解する②-故障-
タイミングベルトがエンジン動作中に破損すると、バルブとピストンが衝突するといった事象が高確率で起こり得ます。
では何故タイミングベルトが破損するのでしょうか ?
考えられる原因は以下の通りです。
*オイル管理が適切でなかった事により、オイル漏れでベルトにオイルが付着した状態にあったため、ベルトが劣化した。
*ウォーターポンプが一緒に駆動するタイプの場合、クーラントを交換せずにいた事により錆びてしまい、ウォーターポンプが抵抗となってベルトが切れやすくなった。
それによって起こる弊害は、以下の通りですので注意が必要です。
*突然エンジンが停止する。
*ハンドルが急に重くなる。
*ブレーキが効きづらくなる。
こういったタイミングベルトからくる弊害は、交通事故の元となるため早目に交換が必要であると言えます。
いずれの場合も、適切な交換時期を守れば回避出来るので普段から何か異常が起きる前に走行距離などを点検をしておくと良いでしょう
タイミングベルトを理解する③-交換時期-
タイミングベルトの交換時期は、自動車を購入する際にメーカーが指定します。
そのほとんどが、走行距離8〜10万㎞と言うのが一般的な国産車の目安で、外車になると5、6万㎞といった場合もあるようです。
このように、走行距離がメーカーに指定された距離数に近付いてきている人は交換が必要となってくるため、あらかじめ車を購入した販売店や修理工場に相談するなどの対策を取ることが賢明と言えます。
タイヤ交換をするような気持ちで、自力で何とかしようと思っている方にアドバイスとして知っておいて頂きたいのが、タイミングベルトの交換にはある程度の整備技術が必要であるということです。
また、タイミングベルトという部品自体が表面に出ているものではなく、エンジンカバーの下にある部品ですので、一旦カバーを外さなければなりません。
その結果、ある程度の作業スペースも確保せねばなりません。
以上の事から、ほとんどの方が交換を販売店や修理工場に依頼するのでしょう。
おわりに
数あるエンジン周辺部品の中で、エンジンの動作に直結する重要な部品に位置するタイミングベルトですが、現在ではタイミングベルトに代わるサイレントチェーンが主流となってきています。
その大きな理由が、タイミングベルトの耐久年数の短さにあり、静粛性と長い寿命を兼ね備えたサイレントチェーンに今後期待していけるでしょう。
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