【まとめ】ナンバープレートの取り付けに関する法律と違反について
全ての車についているナンバープレート。
車全体から見ると小さな部品の一つに過ぎませんが、実は様々なルールが定められています。
陸運局によって正式に認められた車であることを示す大事なものだからです。
ナンバープレートに関する法律を知っておかないと、知らないうちに細かいところで違反になり、罰せられてしまうこともあるかもしれません。
きちんとナンバープレートの決まりを理解し、日頃から整備や点検をしておけば安心です。
正しいナンバープレートのつけ方
道路運送車両法第73条には次のようにあります。
“車両番号を記載した車両番号標を表示し、かつ、その車両番号を見やすいように表示しなければ、これを運行の用に供してはならない。”
そして同法施行規則第7条では以下のように定められています。
“自動車登録番号標の取付けは、自動車の前面及び後面の見やすい位置に確実に行うものとする。”
つまり、車のナンバーは車体の前と後ろにしっかりと見やすい場所に取り付けなければ、その車は公道を走ってはならない、ということになります。
このときに気をつけたいのが、どこであれば見やすいと言えるのかということです。
| 道路運送車両法 第19条 |
自動車登録番号標の表示の義務 | 「…自動車登録番号標及びこれに記載された自動車登録番号を見やすいように表示しなければ、運行の用に供してはならない。」 | 50万円以下の罰金（道路運送車両法 第109条第1項） |
|---|---|---|---|
| 道路運送車両法 第73条 |
車両番号標の表示の義務等 | 「検査対象軽自動車及び二輪の小型自動車は、…車両番号を記載した車両番号標を表示し、かつ、その車両番号を見やすいように表示しなければ、これを運行の用に供してはならない。」 | 50万円以下の罰金（道路運送車両法 第109条第1項） |
| 道路運送車両法施行規則 第7条 |
自動車登録番号標の取付け位置 | 「…自動車登録番号標の取付けは、自動車の前面及び後面の見やすい位置に確実に行うものとする。」 | |
| 道路運送車両法 第11条 |
自動車登録番号標の封印等 | 第4項「…自動車登録番号標は、これを取り外してはならない。ただし、整備のため特に必要があるときその他の国土交通省令で定めるやむを得ない事由に該当するときは、この限りでない。」 | 6月以下の懲役または30万円以下の罰金（道路運送車両法 第108条第1項） |
| 道路運送車両法 第98条 |
不正使用等の禁止 | 第1項「…自動車登録番号標…を偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造に係るこれらの物を使用してはならない。」 | 第1項の違反：3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金（道路運送車両法 第106条） |
| 第2項「…自動車登録番号標…に紛らわしい外観を有する物を製造し、又はこれらの物を使用してはならない。」 | 第2項の違反：1年以下の懲役又は100万円以下の罰金（道路運送車両法 第106条の5） | ||
| 第3項「自動車登録番号標…は、当該自動車以外の自動車に使用してはならない。」 | 第3項の違反：50万円以下の罰金（道路運送車両法 第109条第1項） |
後面のナンバープレートの取り付けについて
後ろのナンバーは基本的に位置を考える必要はありません。
正式に登録された車ならば、後方ナンバーは封印がしてあるので自分では取り外しができないからです。
封印は車検場や陸運局の担当者が施すわけですから、そこから動かせないということです。
しかし、後方プレートには灯りが付くようにしておかなければなりません。
あなたの車が盗まれてしまった時、後方ナンバー灯によってナンバーを見えやすくすることによって、後をつける警察がナンバーを見て追いかけやすくするために後方ナンバー灯は義務付けられているのです。
車を盗まれないために、つまらない違反であなたが検挙されないために、後方ナンバー灯はとても重要なのです。
前面のナンバープレートの取り付けについて
前方のナンバーには封印がありません。
また、見やすい位置であればいいということで特に指定はないのです。
それでは見やすい場所とは具体的にどこになるのでしょうか。
大前提としてまず、外側でなければなりません。
ここで一番無難な選択肢はナンバー用のフレームに取り付けることです。
前だから、といってフロントガラスの内側に取り付けるのは100パーセント違反になります。
フロントガラスの内側は見やすい位置ではありません。光の加減や社内のアクセサリーに邪魔されるなど、見えにくくなる状況が多く想定されます。
では前方車体外側であればどこでもいいのでしょうか。
それも間違っています。
車の見た目の良さを考えたうえで、前方真ん中ではなく左右上下に場所を変えた車のナンバーをよく見ます。
前方ナンバーは封印もしてないので自分で外して取り付けることができます。
法律における見やすい位置というのはしっかりと厳密に決められているものではなく、警察や陸運局がOKを出した位置が見やすい位置となるわけです。
水平に近かったりナンバーの数字が表示されている部分が地面の方を向いているなど、明らかに見難いような取り付け方はほぼ間違いなく違反でしょう。
見た目を良くしたいけど前方ナンバーをどこにつければいいかわからないという人はまず、陸運局や車検場に行って相談することをお勧めします。
そうすれば、見た目も良くなり、法律上も何ら問題のない前方ナンバーの位置を教えてくれるはずです。
見た目をかっこ良くし、摘発される心配を無くしたうえで堂々と安心して公道を走ってデート、お出かけなどを楽しみたい場合には陸運局や車検場にまずは相談に行きましょう。
補足ですが、泥などがついたままにしておいて見にくい状態で走るのも違反なので注意をしておく必要があります。
ナンバープレートカバーは法律違反！？
最近は様々な種類のナンバープレートカバーをよく見かけます。
薄い透明色、色がついた透明色、飾りやデコレーションがついたものなど…。
これらのナンバープレートカバーは、国土交通省の検討結果により、ナンバープレートの視認性が低下するとの理由で、装着が禁止されました。（道路運送車両法の改正がなされます）
フレームの装着は具体的な基準が設けられた上で、これに該当するものについては使用が許可される見通しです。
自分勝手に装飾して楽しく乗っていたある日、違反で検挙されてしまってはせっかくのドライブが台無しになります。
それよりも、きちんと検査を受けてOKをもらった、だけど他の車とはちょっと違うおしゃれな車で公道を気持よく走ってみたいですね。
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