車の異音の原因と対策!- 異音には重大な故障が関係しています!
自動車のトラブルには、何らかの兆候があり、それを早めに察知することで、被害を小さくすることが可能になります。
トラブルに結びつく異音には、発生源としてエンジン、排気系、ドライブレーン、足回りなどがあります。
エンジン
エンジンの異音は、動力源として走行に直結するものが多く、金属やゴム、樹脂などいろいろな素材が使われているために起こることがあります。
異音は部品同士がぶつかる音、ベルトが滑るような音などが発生するものは、エンジンの回転に合わせて、大小することが多いのが特徴です。
排気系
排気系の異音は、普段よりも大きいという場合は、マフラーの破損や穴あきによる排気漏れの可能性が考えられ、不完全燃焼の場合もあり、走行に直接関係するので特に注意を必要とします。
ドライブレーン
ドライブレーン(トランスミッションやギヤなどの動力伝達装置)からの異音は、シャフトやギヤ関連、クラッチ、デフなどが走行中に常に「ゴー」という低音が鳴り響き、速度に比例するのが特徴です。
足回り
足回りからの異音は、路面の段差に合わせたようなものは、サスペンションであることが多く、ブレーキングの際のものは、ブレーキ周辺が発生源の可能性の場合もあります。
またタイヤのメンテナンスが不足していると、空気圧が減ってゴムがよじれるような音が、タイヤの周りからする場合もあります。
異音を感じたらすぐに安全な場所に停車し、販売店などに連絡し、音の発生場所や状況を正確に伝え、不安解消と原因究明に役立てましょう。
最近増えているHV車も、基本的にガソリンエンジン車と異音の出方は変わりませんが、電気的な異音が多いと考えられ、静粛性が高いため把握しやすいといえます。
下記の表に大まかな、異音による自動車の症状と状況、原因、対処(危険性)を示しますので、参考にして自動車が大きなトラブルに発展しないよう、点検整備をしましょう。
異音と原因の参考例
異音 |
原因 |
異音 |
原因 |
---|---|---|---|
キーキー |
ドラムブレーキグリス切れなど |
カタカタ |
ドライブシャフト等 |
カッチン、カッツン |
ブレーキパッド摩耗など |
ボーン |
ハブベアリング等 |
ガキン、ガッキ |
スタビライザーブシュ硬化など |
キキキ |
タイヤ負荷等 |
コトコト、ゴトゴト |
ショックアブソーバー抜けなど |
カチカチ |
サスペンションサポート等 |
ミシミシ |
サスペンションサポート不良など |
ガラガラ |
マフラー、排気等 |
異音による診断方法
症状 |
状況 |
原因 |
対処(危険性) |
---|---|---|---|
キンキン・カンカンという金属音 |
加速が悪い、水温計上昇、油圧警告灯 |
冷却水不足のオーバーヒート |
即時停車、救援の依頼 |
アクセル踏み込み時のゴロゴロと低音 |
走行中に油圧警告灯が点滅 |
オイル不足、エンジン金属部摩耗 |
即時停車、救援の依頼(エンジン破損) |
ガラガラと高音 |
走行、アイドリング中
|
ウォーターポンプのベアリング故障 |
即時停車、救援の依頼(シャフト破損) |
エンジンからバスンバスン音 |
走行、アイドリング中 |
プラグ、シリンダー等異常 |
整備工場で点検 |
エンジンからバラバラ音 |
走行、アイドリング中 |
マフラー腐食排、ガス漏れ |
整備工場で点検 |
エンジンからキユルキュル音 |
走行、アイドリング中 |
ベルト類の緩み、滑り |
整備工場で点検 |
走行中ゴー音 |
走行中 |
動力伝達系ベアリング等 |
整備工場で点検 |
ブレーキング時キーキー音 |
ブレーキング時 |
ブレーキパッド・シュー等摩耗 |
整備工場で点検 |
段差乗り越え時にゴグン音 |
走行中 |
ショックアブソーバー劣化、タイヤ空気圧など |
整備工場で点検 |
EV/HVでのキーン音が大きくなってきた |
走行中 |
モーター制御関係不具合 |
専用測定設備の 整備工場で点検 |
HVでモーターとエンジン切り替え時のガタガタ音 |
走行、アイドリング中 |
エンジンやマウントの劣化、制御系の不具合 |
専用測定設備の 整備工場で点検 |
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