車から異臭が！原因と対策方法はコレだ！

普段は感じたことがないような焼ける、焦げるなどの異臭がしたら、大きなトラブルの前兆と考え、停車してエンジンを切り、周囲の安全を確認後自動車から離れ、救援依頼や確認をします。

異臭からのトラブルで特に危険なものは、焦げたあるいは焼けた臭いであり、走行時の車両火災であれば、乗車しているすべての人に危険がおよび、被害が甚大になる可能性は高まります。

異臭からのトラブルには、エンジンやタイヤ、電気系統とさまざまあり、警告表示はあるか走行中か、停車中か作動異常、異音はあるかおいった確認が必要となります。

この記事の目次

異臭の種類は、焼臭や焦臭のほか、摩擦による金属的な臭、ガソリン臭、酢酸臭、甘味臭、排気臭など、異常の場所や状態によりさまざまあります。

ガソリンの臭いがした場合は、ガソリンタンクや燃料パイプの損傷などが考えられ、非常に危険であるため即座に停車し、車外の安全確認したあと、自動車から離れて救援を依頼しましょう。

ただし給油直後のガソリン臭は、セルフ給油所で自分が給油した場合などは、キャップの閉め忘れということもありますから確認が必要です。

エンジンルームからのゴム系の部品が焦げるような臭いは、エンジンから駆動力を伝達するベルトの張りが弱まり、プーリーとの間でスリップが起こり、摩擦熱によるゴムが焼けと考えられます。

また、タイヤに過負荷な状態（空気圧などの異常）が続いたために、摩擦熱によるゴムが焼けた異臭が発生する場合もあります。

何かが焼けた後のような焦げた臭いは、ブレーキの過熱やクラッチディスクの磨耗によるクラッチ滑りが起こっていることがあります。

オイルが焼けるような臭いは、漏れたオイルが高温部分にかかって、エンジンオイルがシリンダー内に侵入するなど、オイル上がりやオイル下がりが起きていることを懸念します。

※下記にある、酢酸臭の場合はウインドウを開放したまま、整備工場へ急行する、甘味臭の場合は、放置が続くとオーバーヒートの危険性が高まるので早めに整備工場に向かうなどの対応が必要になります。

ツンとした鼻を突くような刺激臭（酢酸系の臭い）は、バッテリーのオーバーチャージ（過充電）やオルタネーターの不具合を考えます。

ワインのような甘い臭いの場合は、冷却水のタンクやホースに損傷があり、漏れていることが考えられます。

窓を閉め切っているにも関わらず排気ガスの臭いがする場合は、マフラーの穴あきや亀裂による漏れが考えられ、即時に停車してエンジンを切ります。

電気自動車（EVやPHV）の場合は、ガソリン車とは違い電気系のトラブルが多いと考えられますが、足回り（タイヤ周辺）は同様に発生する可能性があります。

下記の表に異臭による自動車の診断例を示します。

異臭の種類	状況	原因	対処
甘い（ワイン様）	走行中	冷却水ﾀﾝｸ･ﾎｰｽﾋﾋﾞ漏れ	即時に整備工場へ
酸っぱい（刺激臭）	走行中	ﾊﾞｯﾃﾘｰ電解液気化	即時に整備工場へ
焦げる（ビニール焼）	走行中	過電流の配線焼焦	即時停車配線熱確認
焼ける（ゴム焼）	走行中	タイヤ焼焦げ	即時停車ﾀｲﾔ熱確認
焼ける（ゴム焼）	走行中	ｴﾝｼﾞﾝ、ﾌﾟｰﾘｰとﾍﾞﾙﾄのｽﾘｯﾌﾟ	即時に整備工場へ
金属が摩擦（焼焦）	走行中	ﾌﾞﾚｰｷ過熱、ｸﾗｯﾁ滑り	即時に整備工場へ
ガソリン	走行中	ﾌｭｰｴﾙﾀﾝｸ･ﾊﾟｲﾌﾟ損傷	即時停車救援依頼
排気ガス	走行中	排気系（ﾏﾌﾗｰ損傷等）	即時に整備工場へ
EV,HV	走行中	ﾓｰﾀｰ･ﾊﾞｯﾃﾘｰ不具合	即時に整備工場へ
EV,PHV	充電中	ｺﾈｸﾀｰ・制御系不具合	即時に整備工場へ
EV,HV（ﾋﾞﾆｰﾙ溶解）	走行中	配線・制御系不具合	即時に整備工場へ

異臭から自動車のトラブルを探し、安全走行の維持に努めましょう。